スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『Cold fusion 太陽がくれた知恵-常温核融合の言霊的解明』サヨナラ原発 第9回

常温核融合の本当の姿を光で照らす〝ひふみよ〟後篇


前回はひふみ祝詞などに見られる数を表す言霊のお話とともに、常温核融合現象を
説明するモデルとして、「凝集系科学」のTSC理論にこの数霊(かずたま)、言霊(こ
とたま)のほうから光をあて、数に潜む言霊の真実が、常温核融合が来(きた)るべき
霊文明(物質文明のあとに来る)に対応する科学の一つとなるだろうことを裏づけて
いるのだということの一歩手前までのお話をしました。

そして、その完全なる理解は、ヒフミのつぎに来るヨの言霊の解明に俟たなくては
ならないといいました。しかし、じつはヨは、それのみ独立しているのではもちろ
んなく、そのつぎに来るイ、すなわち五(イツ)という数によって、その重要性がは
っきりとわかってくるのであります。

この五というのは、じつはこれまでのすべての資源は有限であるという認識とそれ
とセットになった恐怖の感情や競争や独占欲などの欲望に基づく物質文明を人類意
識が超越してゆくための非常に重要なカギとなる数でもあるのです。

私の直観では、ヒフミのヒは、核物理学の原子の世界ではおそらく陽子に対応しています。

ヒは、言霊の世界では、宇宙創世の原初にあって、すべてがそこから生成してくる一なる存在です。

ヒは火でもあるし、霊でもあります。

昔から、日本は日ノ本の国といわれています。

その深い意味は霊の本(元)の国だということです。
神道で、直霊(ちょくれい)というと、直毘(なおび)のことですが、
これにたいし、神から分かれた命である私たち人間に宿っている
霊ないし人間自体が分霊(ぶんれい、わけみたま)といわれる存在です。

ところで、ヒを図示すると、ちょうど筆で○を描いて、
その真ん中にチョンと墨を置くと中心点が描けますが、
この中心点がヒに当たります。

そして、このときヒを取り囲む○は、水です。

ところが、じつは時系列的にいうと、はじめにホの言霊があるのです。

それで、上に述べた○で囲まれた中心の一点を「ホチ」といって、
ho-chiという音を最初の子音と最後の母音の間を抜き取ってつなぎあわせると、
h-iつまりhi(ヒ)と短く約(つづ)めることができます。

これはホチとヒとは見かけは異なる詞(ことば)ですが、
本質上は同じ言霊であるということを意味しています。

こうやって言葉の本質を知る方法を、
「言霊反之法則」(ことだまかえしののりと読みます)と呼びます。

そうすると、ヒという言霊は、火であり、日であると同時に、
宇宙創世の原初の一なる存在でもあることがわかります。

太陽があれだけ輝き、熱を放射し続けているのは、その中心で
起きている絶えざる核融合の活動によります。そのお蔭で地球
に夜と昼があり、大地の恵みをはじめとしてさまざまな恵みが
がもたらされ、地球上の生命体の生命と環境が保てているのです。

その核融合とは、最初は一つでしかない陽子をもつ水素原子が
やがて陽子同士が結びつく核融合によってヘリウム原子という
物質へと核変換するとき、膨大な光と熱のエネルギーを放つも
のです。ヘリウム(He)はさらにまた別の物質へと核融合し、星
の年齢とともに、その物質の数は増してゆきます。

したがって、原子核をなす陽子と陽子が融合するというのは、生命
活動のいちばん源の営みであるわけです。

だから、数を数えるとき、まずヒといって、つぎにフというので
すが、このフは一なるものがヘの言霊によって膨張して、はちきれ
て吹き出し、そこに二つのものが生じるという法則を表します。

そこでさらにミというのは、水が生じるということですが、このと
きは火と水に別れるといっても、もともとは火=ヒがありますから、
ここでは水=ミとだけいえばよいわけです。

あたかも火山が噴火するようなイメージです。

そのときに、日と月に別れます。日は火に、月は水に相当します。

こういうと、日と月、火と水は、真っ二つに別れ、相対立する関係
に思われるかもしれません。

でも、それは必ずしも対立した関係ではありません。

すでに最初に水を表す○の中に火があったのを思い出してください。


もし、陽子を火、その周りを回る電子を水とするなら、この両者に
よって原子を構成するためには、それぞれお互いを必要とする相補
的な関係にあるといえましょう。

ところで、太陽の内部では超高温・高圧のために水素原子の状態で
はいられなくなる、というのも、電子が離れてしまうからです。

そこでは、陽子がその周りを回る電子と別に単独で存在するいわゆる
プラズマ状態となっていて、そこから陽子と陽子が融合はするけれど
も、片方の陽子がニュートリノと陽電子を出してすぐに中性子に変わ
ります。

もし、ここでそのまま陽子が二個となれば、水素はヘリウムへと核変換
したことになりますが、実際には核融合はヘリウム4をつくりだします。

それは中性子二個を含み、陽子二個と中性子二個を足した質量数が4の
物質です。

中性子は電気的に中性ですが、原子核を構成する核子として、陽子と
ともに重要な役割を果たしています。

陽子はその物質が何であるのかを決め、陽子の数がそのまま原子番号に
なります。一方、中性子と陽子を足した数がその物質の質量数(核子数)
となります。

同じ陽子(原子)数でも、中性子の数が異なれば、同位体元素となります。

そして、陽子は中性子と核力で結びつけられています。

そうすると、中性子が果たす役割は無視できないものになります。

私はこの中性子こそが、陽子の火にたいする水の役割を果たしている
のではないかと考えています。

つまり、ヒフミのミに相当するのが中性子ということです。

そして、このミのつぎに来るヨは、「與」という漢字を借りてきます
が、「くむ」という法則をもっています。火と水がくむということで
すが、核融合では陽子と中性子がお互いにくむことだろうと思います。

しかし、それだけではなくて、陽子と中性子からなる重陽子が二組く
むことで、陽子と中性子それぞれ二個ずつからなるヘリウム4ができ
ることを、このヨ(四)が暗示しているのではないかと考えられます。

核融合の結果として、そのプロセスは異なっても、結局は太陽が行っ
ている核融合の場合も、常温核融合の場合も、ヘリウム4ができると
いう点だけは共通です。

太陽では、先にヘリウム3(陽子二個+中性子一個)ができていて、
これは先の重陽子に陽子が加わってできたものですが、このヘリウム
3が二つ出会うことにより、陽子二個が飛び出して、残りの陽子二個と
中性子二個が融合し、ヘリウム4となります。

一方、前に紹介した正四面体の各頂点に交互に重陽子と電子が並ぶプラ
トン対称性におけるTSC理論の4D核融合では、四個の重陽子が、それぞ
れ四個の電子が陽子同士の反発力を遮蔽して弱め、引き寄せられるよう
に立体の真ん中に凝集する四対の重陽子-電子が融合して複合核を生み
出しますが、この中間複合核が陽子数が4、質量数が8のベリリウム8と
いう物質です。

水素(H)がいきなりヘリウム(He)に核変換するのではなく、まずはベリリウム(Be)
となり、それからこれが二つに別れて、ヘリウム4が二つできます。

いずれにしても、もともと火と水(ヒとミ)であった二個の重陽子が互い
に融合してできたヘリウムという新たな物質の原子核には、二個ずつの
陽子と中性子があるという点では、やはり火と水(ヒとミ)がくみあわさ
っているのですが、ただヘリウムではその数が二倍になっているという
ことができます。

質量が太陽よりも大きくなってゆくと、そこではヘリウム4が三つ融合
して炭素(質量数が12)になり、そこにヘリウム4が融合すると、酸素(質
量数が18)をつくります。それは太陽の8倍くらいの重さの恒星で、内部
の温度は約一億℃といわれます。それよりも重くなると、7億℃以上にな
り、ネオン(20)やマグネシウム(24)ができます。

これらは、宇宙での存在度が多いとされているものです。とくに、マジッ
クナンバー(2,8,20,28,50,82,126,184)といわれる数を陽子ないし中性子が
もつヘリウム、酸素、炭素、ネオンなどは、恒星の核融合でつくられて星を
構成していますが、それらは非常に安定している、つまり、他の元素の原子
核に変化しにくいということです。

常温核融合現象では、その核変換で生まれる核種はその核種の安定性に比
例して量が多くなることが知られています。

そこで、太陽ではずっと水素からヘリウム、ヘリウムからまた炭素と酸素が
つくられ続けてきました。

実験では、再現性ということがとくに実用性を保証するものとしていちばん
大事な要素になってきます。上に述べたような安定性は、この再現性にもつ
ながるはずです。すなわち、常温核融合現象の起こる確率を最大限に高める
ということにもなります。

安定性というのは、他の原子核に核変換しない、つまり同じ物質であり続け
るということで、その結果、宇宙における物質全体に占める割合、
存在率が高くなります。

それと常温核融合の実験で検出された元素の検出回数の多さとが同じ核種
ということで、一致するのは興味深いことです。

実験において、クリーンなエネルギーであることが証明され、しかも投入した
よりもずっと大きなエネルギーが過剰熱として長時間出続けるかどうかという
のは、常温核融合技術の実用化ということにとっても、重要なことになります。

太陽の核融合ではガンマ線が出ますが、常温核融合では、ほとんど観測されません。
つまり、人体に有害な放射線はゼロです。

核分裂があれほど危険な放射線を出すのに比して、これはたいへんな相違です。
やはり、常温核融合が自然界の調和の法則にかなっていることを示していると
いってよいと思います。


さて、この調和を端的に象徴している言霊があります。
それこそが、言霊の「ヨ(與=与)」であり、数霊の「ヨ(四)」だと思うのです。

ヨという言霊は、天をつかさどるア行と地をつかさどるワ行のく(與)みあったヤ行
(人をつかさどる)にあり、天地がくんで調和するという法則や女男の契りという法
則をもち、夫婦の仲なども意味します。

安定性というのは、地球環境問題でよくいわれる持続可能性ということを想い起こ
させます。一方、常温核融合技術の実用化にとっては、核融合現象が起こり続け、
エネルギーが生まれ続けるという点が大切なことです。

そこで、数の言霊で五を表すイツあるいはイを見ると、出る息のイと入る息のイで
イイを約めてイ、そしてツは列なるという言霊であり、まさに安定性や持続可能性
に通じることに気づかされます。

イヘ(家)というのも、イは息、ヘは経ることで、人の氣(いき)を子々孫々に
伝えて、永世経る所という言霊です。家は人のみたま(御霊)の宮殿ともいいます。

そして、ヒフミと来たあと、ヨに続いてイツが来るのは、必然だと感じます。

つまり、水と火とがくんで生まれた調和の力が正しく息を行うように永世にわたり
列なり続いてゆくということです。

これまでの核分裂エネルギーから核融合エネルギーへ移行することは、
放射能の危険性や核廃棄物処理による環境破壊とまさに対極の道に進む
ことですが、そのためには人類意識のアセンション(次元上昇)が必須です。

その意識の切り替えとは、少数の国家や一部の人間だけが権力や富を独占しようと
する利己主義(エゴイズム)から、すべての国と万人が潤い、幸福と繁栄を手にする
共存共栄をめざす方向へと向かうものです。

エゴイズムは、原子力の平和利用という中身のない言葉が、米ソの東西両陣営の
軍事力強化をともなう勢力争いを背景に生まれたこと、原発マネーのばらまきに
よってしか原発の立地問題をクリアできなかったことに現れています。

そこには、やはりすべての資源は有限であって、自己や自国の存続のためには、
これらを死守しなくてはならないという恐れに満ちた人類の幻想があります。

リサイクルという思想がまだまだこの未発達な段階の思想であって、プルサーマル
という構想が不完全極まりない危険なものであるのも、このためです。

これではやはり天地自然の法則に反しているため、一(ヒ)、二(フ)、三(ミ)、
四(ヨ)、五(イ)…と子々孫々の代へと続いてゆく持続可能な文明には向かえ
ないわけです。

「常温核融合のもつ天命(ミッション)がいかなるものであるか」ということと、
「これからの文明における常温核融合の正当な位置づけを、なぜヨの言霊がな
しえるのか」というテーマで展開しますということを、前回の終わりで予告しました。

それについて、今回、「四(ヨ)、五(イ)」で少しでも理解いただけたら、幸いです。

次回は、六(ム)から十(トヲ)までの数霊、言霊の解説をします。

                                (つづく)
スポンサーサイト

『Cold fusion 太陽がくれた知恵-常温核融合の言霊的解明』サヨナラ原発 第8回

常温核融合の本当の姿を光で照らす〝ひふみよ〟前篇

三月にこの連載を始めて以来、ずいぶんと月日がたちました。

その間にも、イタリアの発明家のロッシ氏が実用化に踏みきろうとしている、“E-Cat”という名称の常温核融合技術は、Hyperionという商品名までついて、製品として販売されることが決まり、その実現まであとわずかというところまで進んでいます。

最近、わかったことですが、以前、ここでも紹介しましたサイトの伝える最新情報によれば、この発電装置の製造販売を目的としてたちあげられたアメリカのデフカリオン社という会社が、ロッシ氏から契約を解除されたとのことです。なお、ロッシ氏が製品発売の計画を着々と進めていることに変わりはないようです。

サイトをご覧になるには、ここをクリック☛「素人が知りたい常温核融合」

同サイトの管理者の方の推測を参考にして考えてみるに、ロッシ氏の技術のコアな部分がすでにその会社に握られているというよりは、それを使わなくても自前で製品化することが可能と見て、提携することをやめて利益をより多く手にしようとする動きだったかもしれません。

いずれにしても、仮にこうした技術が、流出、漏えいし、正しくない心の持ち主である企業家や国際的な資本をもつグループの手にわたるなら、またしても日本の電力九社による寡占のように価格はつりあげられ、富める者と貧しき者とで、エネルギー利用の不平等が生じてくることになってしまいます。

そうならないためにも、一日も早く、すでに実用化の段階まで来ている常温核融合の実態と、その原理の正しい理解、そして、この技術を使いこなせるだけの、地球の従来の意識レベルを超えたレベルへと、人類の意識を上昇させる必要を感じます。



物質の種類は、陽子の数で決まります。そして、原子番号を決定する陽子同士が融合すれば当然、違う物質になります。つまり、核変換を起こすわけです。

前回、紹介したTSCモデルにおける常温核融合では、陽子と中性子が一個ずつからなる、重陽子(d)同士を融合させるための条件というのがありました。

第一に両者の間のクローン反発力を最小限にすることでした。
そのために重陽子同士を極限にまで(フェルミという極小の単位ですが)近づける必要がありました。

それには、重陽子だけでなくて、電子の働きが必要でした。

そして、その働きは、「特別な配置」がなされることを前提として行われました。
それは「TSCサイト」という、正四面体にもとづく「プラトン対称性」といわれる以下の配置です。

1)正四面体の八つの頂角に電子(以下、eとします)四個と重陽子(以下、dとします)四個が交互に並び、
2)(e-d)×4となるよう、正四面体の中心に対して点対称の位置にある対頂角同士のeとdの四組において、dとeとが引きつけあいます。
3)電子に誘導されるようにして、正四面体の真ん中へと、四つのdと四つのeが凝集し、4D核融合が完成します。

Dとは、重陽子(陽子+中性子)にたいして、その周りを電子が回っている、重陽子原子のことです。

質量が2の水素同位体である重水素原子が二個結びつけば、陽子二個からなる、原子番号が2のヘリウムという物質に核変換したことになります。

しかし、いきなりヘリウムができるのではなく、まずベリリウムができます。
Be(8)はベリリウム原子で、重陽子が四個に電子が四個です。
これは、つぎに二個のヘリウム4に分かれる中間段階の複合核です。

ここで質量と原子番号(陽子数)の関係を式に表しておきましょう。

N=A-Z(N;中性子,A;質量数,Z;陽子数)

ヘリウム4なら、Heの左上に4(A)、下に2(Z)と書きます。

ベリリウムなら、Beの左上に8(Z)、下に4(Z)と書きます。

ヘリウム4というのは、He(4)とも書き表し、中性子二個を含む、質量が4である、陽子二個のヘリウムという意味です。中性子が一個なら、質量は3なので、ヘリウム3になります。このように陽子の数は同じでも中性子の数が異なるものが同位体です。太陽で起きている核融合では、まず重陽子に陽子が一個くっついてヘリウム3をつくり、ヘリウム3同士が融合した後に、陽子二個が取れて、ヘリウム4になるので、ここで紹介している遷移金属を触媒として用いた固体核融合とは、核融合のプロセスが違います。

話を元に戻しますが、ヘリウムの原子番号は2ですから、陽子数4のベリリウムが二つに割れて陽子数2のヘリウムが二個できた結果、ヘリウム原子であるヘリウム4が二個となったいうことになります。

このヘリウムは、TSCサイトにおける4D核融合の結果として産出される「灰」(核反応の際に生成される物質)ということになり、無害です。また、電磁波を成分とするガンマ線は常温核融合の実験では観測されていません。

ここで面白いのは、どうしてヘリウム4にして初めて核融合なるものが起こるということです。

じつは、そももそ重陽子は、自然界(太陽)では陽子と陽子の融合によってできたものでした。陽子を核として、電子が周回軌道を回っている状態の水素原子が、高温高圧のプラズマで陽子、電子がバラバラとなり、+の電荷を持つ同士で互いに反発しあう陽子と陽子が、高温高圧条件のために飛び回るスピードがあがっているためにぶつかった瞬間に反発力を克服して陽子同士がくっつきます。

しかし、これは厳密な意味での核融合とは区別する必要があります。なぜならば、ある物質が違う物質となるための核変換をともなわないからです。水素の陽子と陽子はくっついてからまもなく片方の陽子が中性子に早がわりしてしまうため、原子番号は1のまま、核子数が中性子の一個分増えて、質量が2の水素同位体になります。それが重水素です。

だから、核融合の結果、核変換されて生まれた物質の中で、質量がいちばん小さい物質が、ヘリウム4であるというのは、陽子二個に加わる中性子二個の存在のせいだともいえると思います。

電荷をもたず、電気的に中性の粒子である中性子が、ジェームズ・チャドウィック(英)により発見され、陽子、電子のほかに新たに原子を構成するメンバーとして加えられたのが、1932年のことでした。

中性子の働きは、たいへん興味深いと思います。

すでに見たように、太陽で行われている核融合でも、重陽子から陽子一個が加わってまずヘリウム3ができて、それからリウム3同士が融合した後、陽子二個が飛び出して、ヘリウム4になります。陽子が飛び出さなければ、核融合してできる物質は陽子が四個のベリリウム8になったはずです。



ところで、数の神秘ということを知る方は多いと思いますが、それは数に数霊(かずたま)が宿るからです。
数霊を考えるとき、数の言霊を見る必要が出てきます。このときに不可欠であるのは、昔の数の数え方をもう一度、思い出すということです。


ヒ(一)、フ(二)、ミ(三)、ヨ(四)、イツ(五)……。

しかし、指折りひぃふぅみぃよいつ……と数えながら、「漢数字」を思い浮かべてみたところで、数霊の真義は正しく伝わりません。やはり、数霊といえども、その大本は言霊なのです。

「ひふみ(一二三)祝詞」というのは、このことをよく示していると思います。言霊四十七音を祝詞にしてあり、「ヒフミ神言」とも呼ばれます。

ひふみ よいむなや こともちろらね  しきる ゆゐつわぬ そをたはくめか うおえ にさりへて のますあせゑほれけ


私たちが学校で初めて算数に触れ、数学というものに出会ったときに、果たして数に深い意味があるということについて、少しでも思いを致したことがあったでしょうか。数にも霊が宿り、それぞれ独特のエネルギーを放っています。それは数が言霊を宿しているからです。では、ひとつひとつの数の本質を、言霊から見てゆくことにしましょう。

まず「ヒ」というのは、宇宙の始まりに出現する点で、原初の火でもあり、霊です。
ヒはハ行に属し、ハ行は「正火の霊」といって、これは目に見えない本質の火の霊です。
山口志道の「水穂伝一言法則(みずほのつたえひとことののり)重解誌」中の「ホ」の言霊の解説の最初で、

水に火(ホ)の音なし。火の初て起るときは、ホの音を起す。
万物皆、火にあらざれば起ることなし。よりて、草木の芽を生ずるは、陽の火の力なり。
今、五十言の音を起す始めゆへに、正火の霊の火の音より起るなり



といわれていますが、稲の種子である籾が発芽するには、「ホ」の言霊の力が働かなくてはなりません。
全部で九つあるホの法則のうち、三番目に、「火浮也」とあり、東の空を仄染めて日が昇ることを、「火浮く(ほのめく)」というとしています。

一という始まりの数の言霊が、このハ行のヒであるのは、もっともなことに思われますが、「ヒ」の法則に穴(樋)を表す「空也」というのがあり、そこからいっさいのものが生じ、出入りする、天御中主神の○の中心の一点の凝りでもあります。

フというのは、「吹く」で、「吹く」ことにより、ひとつのものがふたつに別れます。これには、ホヘフヒハと進行してゆくプロセスがあって、いきなり「吹く」のではなくて、まずは「ホ」で展開の兆しがあり、「ヘ」でしだいに膨らんで(年輪や歴史を「経る」といった言霊です)、ついに膨張が極まって「吹く」のが「フ」です。

富士山の「フ」でもあり、噴火をイメージしてもよいでしょう。

これによって、火と水とに別れる。そのうちの水が、「ミ」の言霊になります。

つまり、一の数霊の本質は万物の根源を示す「ヒ」の言霊により暗示され、二の数霊の本質はしだいに命が生長し膨れ上がったものが、吹いて、一から二へと別れることを示す「フ」の言霊により暗示されます。

さて、常温核融合現象の深秘を解くのに、まずは陽子に対応する言霊・数霊を、「ヒ」とすることができると思います。これには異論をさしはさむ余地はないものと思われます。

それからつぎに、「フ」ですが、これは+と-の相反する電荷を持つ粒子が容易に思いつくので、重陽子ができる際に、陽子と陽子がくっつくことに対応するとは考えにくく、かといって、ふたつの陽子のうちひとつが、ニュー
トリノと反電子を放出して中性子に変わり、安定する際の陽子と中性子にしても、中性子が電気的に中性であることからも無理があります。

となると、もう少し先に進んだ段階で、TSCサイトのプラトン立体の対称的な配置において、互いに引きつけあい、正四面体の中心へと凝集する重陽子(d)と電子に対応すると考えるのが、比較的穏当ではないのかなと思います。

ところが、それだと膨張の結果として、吹いて、ふたつに別れたというイメージとは、あまり関係なさそうです。しかし、よく考えてみると、もともとの原子は、核子(陽子+中性子)を閉じ込めている原子核の部分と、半径の比でそれの一万倍もの大きさになる周回軌道を回っている電子とからなるわけで、それが水素化遷移金属(パラジウムやニッケル)の結晶格子構造の面心立方体という全然異なる環境におかれ、さらに重陽子と電子が、それぞれまったく新しい配置をとらされることにより、立体の中心へと凝集するという振る舞いを起すのですから、やはりもともとは陽子も電子も、電気的にも+と-で釣り合い、それぞれ一定の位置関係を保ってお行儀よくしていたものが、その原子の構造がいったん壊れて、陽子は陽子、電子は電子と独立して動ける状態となり、それから核融合へと向かうことになるので、ひとつのものからふたつのものへと、エネルギーが高まって「吹く」というのは、あながちはずれではない気がします。

そして、いよいよ「ミ」のステージです。

「ミ」という言霊は、どういう法則をもつかというと、まず「火中の水霊」とされます。そして、八つの法則がありますが、その中のひとつに、「月の霊なり」(三番目の法則)というのがあります。

そうすると、「ヒ」の言霊の法則に日、太陽があるため、すぐに陽子がイメージされ、「ミ」の言霊の法則に月があれば、日と月という対になってきますが、同時に、勘の鋭い読者の方々ならば、陽子にたいし、電子をイメージされることでしょう。

たしかに、月は地球の周りを衛星として回っています。これは電子が陽子の周りを回っているのといっしょです。

また、読者の中には、「日月神示」を連想された方がおられることでしょう。

日は火に、月は水に対応します。


けれども、火と水というのは、ふたつの相反するエレメントと考えられてきました。


これは、いわば「二元対立」にもとづく思考法です。


そして、これまでの地球では、それが常識でした。太陽はあくまでも太陽として表に出て輝き、月はあくまでも月として夜の世界をクールな光で照らす。太陽と月は出会うことはありませんでした。火は火、水は水。

でも、江戸時代の山口志道は、そうは考えませんでした。

いや、これは思考法というよりも、自然そのもののの、生命そのものの法則です。
前出の「水穂伝一言法則(みずほのつたえひとことののり)重解誌」の「ミ」の法則の解説の第一に来るのが、「潤水也」です。


火中の水なれば、水、火を潤すことにて、地中に水溢れ、其土自ら潤ふ。




また、四番目の法則には、「貴也」があります。

是は、前にア行のウの音の所にて解如く、父の火、母の水と連り、結び、凝て、秀(ひいで)るなり。
水にあらざれば、つづきくみ、秀ること不能(あたわず)。故に、草木の芽を含み、生じるときに、
水氣のこりつつぐ故なり。其水氣去るときは、枝葉枯れて散乱するなり。此如く、水には連り、
つづきて、秀るの用(はたらき)ある故に、今もミの音に亦貴きなりとある。



そして、御車(みくるま)とか御階(みきざはし)など、貴人に関する言葉を例に挙げています。


大事なのは、「父の火、母の水と連り、結び、凝て、秀るなり」という点です。


水を表す「ミ」の本当の働きがなければ、火と水の二元対立を超えた火と水との協力が成立せず、発展も融合も結晶化もなく、レベルアップしたステージへの進化を遂げることもないわけです。

だから、太陽にたいする月の役割は、ただ、陽にたいする陰という、表裏の関係として、太陽のほうが優位にあり、月はこれに準ずる働きということではなく、むしろ太陽それ自身と、月それ自身を超えたレベルへと飛躍するためには、なくてはならない重要なお役目をになっているといえます。


 常温核融合現象にしても、原子構造そのものを変えるだけでなく、核そのものが異なるものへと変換してしまうわけですが、そのために電子が果たす役割はあまりに大きく、陽電子になって外に飛び出したり、ガンマ線となって放たれたり、また、対向する電子対がクーパー対(スピンが逆向きかつ対の全運動量がゼロの2電子の状態)化やボソン化といわれる状態をつくることで、dd間のクローン反発力を弱める働きをしたりします。


ですから、太陽と月、火と水という、従来の二元論からすれば、それらの対極がひとつに融合するのかと単純な発想を抱きがちですけれど、話はそう単純でもないことに気づきます。

少なくても、陽子と電子がひとつに結ばれるということではなく、陽子と陽子という、本来ならば、互いに反発しあうものが、ひとつに融合してしまい、しかも、それがまた元に戻るというのではなく、まったく異なる物質へと核変換してしまう現象が起きるという話の中で、電子の働きがきわめて大切で、しかも精妙な働きをするということに注目する必要があると思います。

ちなみに水素原子全体の大きさを東京ドームにたとえると、その原子核(陽子と中性子一個ずつからなる)は、球場の真ん中に一円玉を置いたくらいの比率であり、電子は原子核よりもはるかに小さく、無視できるほどの大きさということです。


そこで、この数霊をなす言霊のヒフミの三段階の話が、どれだけこれからの新たな霊文明の黎明を決定づけるだろう、常温核融合現象を説明する画期的なモデルである「凝集科学」という分野の正しさと新しさを裏づけるかということは、この三つの言霊のつぎに来る「ヨ」に俟たなくてはなりません。次回は、常温核融合のもつ天命(ミッション)とこれからの文明における正当な位置づけを、なぜ「ヨ」の言霊がなしえるのかということをテーマに展開す
る予定です。


(つづく) 

文責:粂 潤一

『Cold fusion 太陽がくれた知恵-常温核融合の言霊的解明』サヨナラ原発 第7回

クローン・バリアを超えて


常核融合のポイントは、いかにしてdd間(*註1参照)-重陽子つまり中性子一個と、電子の外れた水素原子核一個からなるd同士の間-のクローン力を弱めるかにあります。

通常は電気的に+の陽子の間には互いに反発しあう電磁気力(クローン力)が働いています。

この障壁をクローン・バリアといいます。

核融合を阻んでいる要因です。

融合を阻むクローン力を克服することなくして、核融合はありません。

クローン・バリアを打ち破ることを、透過確率を増大させるといいます。常温核融合よりも前に行われていた熱核融合でも、核融合反応の起こる率を増大させることをめざしていたことに変わりはありません。その場合、高温プラズマ状態(高温高圧条件をつくりだすことにより、それぞれの原子から電子をひきはがし、陽子つまり核を単独化させてある)における重陽子間(dd間)のクローン・バリア透過確率を高めるという方法によっていました。

ところで、このバリアを突破するときには、何も力づくでクローン力に打ち勝たねばならないというわけではありません。

 クローン力は重陽子(d)同士の距離が近づけば近づくほど増大します。これはdd間の距離の二乗に反比例するのですが、面白いことには、ある一定のレベルまで距離を縮めると、それまで作用していたクローン反発力は急速に低下し、同時に引力が急増します。

 この引力こそは自然界の四つの力のひとつで最も大きな「核力」(「強い相互作用」といわれ、原子核の中の中性子や陽子などを糊付けのようにくっつけて核内に閉じ込める働きどをする)です。

 このクローン力克服の瞬間に起きる現象を、「量子トンネル効果」といって、図�を見るとそれがイメージしやすいと思います。

 ちょうど富士山の頂上まで登っていって(dd間の距離が縮小)、頂上に達した瞬間、噴火口の中に入り込み、そのままズドーンと一気に下って地底までも到達してしまう(引力の強い力に引っ張られてdd核融合反応が成就!!)というようなものです。

tsc11
図�「常温核融合2008-凝集系核融合のメカニズム」(高橋亮人著 工学社刊)p.58より

 では、この最終回の代打逆転満塁ホームランのような快挙を成し遂げるには、どんな条件が整えられる必要があるのでしょうか。一度、起きたことがまた起きる。これを再現性といい、科学の実験ではこの再現性を高めることをめざすわけですが、そのためには、反発力から引力への奇跡の大転換が起きる確率を高める必要があります。そして、その確率を一定に保つには、「定性的」「定量的」といった説明が可能な程度まで、数式化できるような法則性を取り出してゆく課題をクリアしなくてはなりません。

 さて、それでは、どんなときにdd間のクローン反発力が遮蔽され、強い核力相互作用による引力が働くのでしょうか。それをみごとに究明し、定量化に成功したのが、高橋亮人先生のTSCモデルというものです。訳すと、「正四面体凝縮」Tetrahedral Symmetric Condensationとなります。

 まず、核融合が起こる環境が大事です。2008年の荒田吉明先生の実験もそうですが、高橋亮人先生のTSCでも、固体内という環境で核融合反応を起こします。 

 常温核融合では、この固体にパラジウムやニッケルなどの金属を用います。遷移金属と呼ばれるこれらの金属に共通の性質は、水素を多量に取り込み、安定化させることにあります(以後、水素を「吸蔵」すると呼びます)。

 水素を吸蔵した状態の遷移金属を「水素化遷移金属」といいます。水素化パラジウム(PdH)中の水素密度は、およそ7×10の22乗(原子/立方センチ)です。1気圧の気体の密度がおよそ5×10の19乗(分子/立方センチ)なので、水素化パラジウムの中の水素密度は1000気圧のボンベの中の気体に相当することになります。

 もうひとつ、重要なことは、金属のつくる結晶格子構造です。遷移金属が固体化するとき、原子が外殻電子1,2個を失い、イオン化し、規則的な配列の結晶格子を生み出します。常温核融合現象がいちばん多く観測されているのは、面心立方型格子と呼ばれる配列です。

 それでは、この構造をもつ個体を環境とすることがなぜ常温核融合にとって重要なのでしょうか。吸蔵された水素同位体の原子である重水素(D)や水素(H)は、多くの場合、電子を失ってイオン化し、格子間の隙間に入り込んで安定します。

tsc22
「常温核融合2008-凝集系核融合のメカニズム」(高橋亮人著 工学社刊)p.83より

 ここから、常温核融合の起きるために決定的な配置が出来上がります。 

 それは重陽子4個と電子4個が、立方体の頂点を交互に占める配置です。(図�)

 この配置は寿命が短く、いつまでもとどまっているわけではありません。図�を見ると、重陽子と電子雲中心が描く図形が三次元空間で点対称の位置関係で直交しているのがわかります。

パラジウムの結晶格子の中に入れ籠のように小さな正四面体ができていて、それぞれの角に交互に配置された重陽子と電子とは、対頂角同士で点対称に互いに向き合っています。

固体内で核融合が起こるのに、-の電荷をもった電子の働きが不可欠ですが、この電子による働きが何であるかはわかっていないようです。ただ、重陽子と電子が対向するこの配置では、重陽子が中心に向かって限りなく凝集し、その径が約10fm(フェルミ)に凝縮すると、強い相互作用が働いて、まず複合核である質量8のベリリウム(8Be)が形成され、それが「ヘリウム4」2個に分裂しますが、これが4D核融合です。ただし、これらの起こる前提として、重陽子と電子が交互に「プラトン対称配置」になっていること、そして系全体のクローン反発力エネルギーが最小化されることが必須です。

さらに、対向する電子対は、スピンが逆向きで、対の全量運動がゼロになる「クーパー対」をつくります。(ボソン化とも呼ばれる)

 最初に触れたとおりクローン・バリア透過確率をいかに高めるかというのが常温核融合のポイントで、定性化、定量化の必要から、ニュートン力学の式に力の場のふらつきを加え、確率微分方程式の形にしたランジュバン方程式というものを用いるなど、高度に専門的な領域に入ってゆくるとなると、私も含め素人ではとても理解が困難になってまいります。

 さて、ここまで説明するだけでも、なかなか大変なことでしたが、常温核融合のだいたいのしくみはお伝えできたと思います。問題はここからなのです。

 とにかくこの常温核融合反応の起きるには、特定の環境や条件を整え、用意することが必要であるといっても、試料となる金属が結晶格子構造をなすことや、重陽子や電子の決定的振る舞いが、プラトン対称性という秩序を介してしか起きないこと自体に私は神秘性を感じます。

 偶然とは思えない、規則的な配置をとることは確率的な問題です。

 フォノン励起といわれるものやクーパー対をなす電子対の働きにより、dが中心に向かって凝集し、クローン反発力を克服して核融合を起こす確率を式に表せたとしても、その確率自体を限りなく高めてゆくには、何かこれまでの科学では把握しきれないほどの、精妙で複雑な要素が関与しているのではないかという気がしています。それを意識といってしまうと、またベールに包まれ、煙に巻くような言い方になってしまうのかもしれません。

 しかし、意識と関わっていることは間違いないのではないかというのが、私の直観で思うことです。

 なぜなら、もしこの現象が人類の未来にとって真に有益であり、まったく無害なものであるとすれば、これは必ず宇宙の調和の法則にかなったものであり、それはまた私たち人間の意識の精妙化や調和と深いつながりのあるものであるはずだからです。 

『Cold fusion 太陽がくれた知恵-常温核融合の言霊的解明』サヨナラ原発 第6回

美しき秩序のもと奇蹟を為さしめ給え 

どうすれば、核融合の現象が起こるか。原子の中心をなしている原子核である陽子からその周回軌道を回っている電子がもぎとられるようにして、両者がバラバラに離れた状態がプラズマ状態です。核融合の起きている太陽の中心部では、1500万℃でこの状態になっていますが、地上でこれを起こすには1億℃くらいの高温が必要になります。太陽はそれだけ超高圧の条件ができているということで、陽子と陽子のぶつかるエネルギーも大きく、核融合が起きる可能性が増すということになります。考えてみれば、乱暴な話です。どうして原子核(陽子)と原子核(陽子)が融合して、まったく新たな物質が誕生するなどいうことが起きるのか、本当のことはわからず、いまだ神秘の領域であるはずです。とりあえずは太陽などの恒星のコアの高温高圧条件で水素がヘリウムに核変換し、物凄い光と熱のエネルギーを出す核融合が起きる現象に注目し、人間もこれに近づけないものかとやってみようとしたということだと思います。高温高圧条件で核融合が起きるかもしれないという予想のもとに制御熱核融合の実験が1950年代から行われてきた結果、その限界が見えてくることになります。星がやっている核融合を 地上の人類が真似る? そんなの無理でしょう。ということだと思います。

 ところが、一方でこれとはまったく別に、核融合は可能であると信じて実験を重ねてきた科学者たちがいました。この努力がしだいに結実し、人類の前に「常温核融合」という新しい言葉をもたらすことになったのです。これはすごいことです。光速よりも遅い人間の肉体に自己同化した意識で、アインシュタインの相対性原理により発見された核分裂連鎖反応に基づく進んだ原発技術を統御しきれないのは、当然だという考え方があります。常温核融合技術は、ニュートン力学以来の、自然界の四つの力である、強い相互作用の力、弱い相互作用の力、電磁気相互作用の力、重力では説明しきれないものがあるのではないでしょうか。というより、さらに新しい力が発見されたなら、常温核融合現象について、もっと明らかになることがあると思います。一、二ヵ月ほど前、新聞でこれまでの標準モデルを超えた第五の力がアメリカで発見されたのではないかと思われる記事が出ました。コピーをとっておいたのですが、ちょっと紛れてしまい、ここに紹介できないのが残念ですが。また、見つかりしだい紹介させていただきます。

 さて、常温でも核融合が起きる。このことを証明しようとして、アメリカのユタ大学のフライシュマン、ポンズの両教授のグループは、1989年に世界で初めて常温核融合の実験に成功します。フライシュマンらは、実験に先だってある予測を立てました。それはパラジウムの中に吸収されて安定した(吸蔵された)2個の重陽子(※註1)のあいだで核融合が起きるというものです。その際、前提となるのが、以下の仮定です。

「重水素Dを多量に含んだ固体中では、重水素の原子核である重陽子d同士2個が融合して、新たな原子核であるXが生ずる反応「d+d=X」が起こる確率が自由空間よりも桁違いに大きくなる



 この予想のもとに、固体として試料(実験サンプル)に用いられたのが、遷移金属といわれる金属でした。これには、Pd(パラジウム)、Ti(チタン)、Ni(ニッケル)などがあります。これら遷移金属には、ある性質があります。それは、水素同位体を吸収することで、より安定になる性質です。
 そこで、この性質を利用して、まず水素同位体を遷移金属と「接触」させます。すると、早晩、「吸蔵」が起こります。この「接触」のやり方には、以下の三つの方法があります。

(1)固体(遷移金属)の表面に気体状の水素同位体を接触させる方法(気体接触法)
(2)放電によって、水素同位体ガスを電離させてイオン状の水素(陽子)や重水素(重陽子)を陰極(遷移金属)に接触させる方法(放電系)
(3)重水(D20)か軽水(H2O)を電気分解して水素同位体(DやH)をイオン化させ、重水素や軽水素を試料金属に接触させる方法(電気分解系)

 試料金属の役割は核融合を起こす触媒だと考えてさしつかえありません。

 これらの実験系には、共通性があります。それは、いずれも接触の結果、水素同位体を金属に吸収して安定に閉じ込め、特別な構造をもった合金(水素化金属)をつくることになります。
 このうち、世界で初めて常温核融合の実験に成功したフライシュマンらが用いたのは、三番目の電気分解を用いる方法です。そのときは、重水酸化リチウム(LiOD)を主とする電解質を重水に加えた水溶液を使って、Pd(陰極)とPt(陽極)との間で重水を電気分解することにより、常温核融合を起こすことに成功しました。2008年に初の公開実験成功を果たした荒田吉明阪大名誉教授の最新の実験では、試料にPdを使うだけでなく、ナノ粒子とも呼ばれるPdナノパウダーと重水素ガスの組合せで、ヘリウム4を観測し、入力ゼロで数日間、発熱の発生が確認されています。この方法はイタリア、ロシア、フランス、日本などで追試されて再現され、再現率もよくなってきています。
 これまでの問題は、「再現性」の悪さでした。同じ条件のもとに実験を行ってみて、そのつど異なる結果が出てしまうとなると、常温核融合という現象が起きている事実は証明できても、なぜ常温核融合が起きるのかの説明がつきません。それでは、理論的に確立された段階とはいえなくなってしまいます。
 
 しかし、だからといって、実用化が無理ということではありません。現に、すでにこの連載でも紹介したとおり、イタリアのロッシ氏はどんどんこの実用化を進めています。ブログが更新できていない間にも、世界各国で稼働したり、アメリカの会社が特許をもっているロッシ氏と契約を結び、このビジネスに参入してきたりと、急速に現実化し始めているのです。これに関しては、次回以降にまた詳しく報告します。
 こうした動向を伝えるニュースは、福島第一原発の事故で揺れている日本にとっては、とくに明るい材料であり、大いに関心がもたれてしかるべき事柄なのですが、もちろんまったく報道がなされていません。一方、理論の確立ということもあきらめたわけではなく、研究者による地道な取り組みが進められつつあります。

 そんな中で、私がとくに注目しているのは、高橋亮人阪大名誉教授(2004年退官)の正四面体凝縮モデル(EQPET/TSC)です。 同名誉教授の独創は、D+D→4H+γ+余剰熱(23.8Mev)など、重陽子同士の核融合で最大の障壁になるのが重陽子間のクローン斥力(反発力)です。この反発力はもともと宇宙に四つあるといわれている力のひとつで、強い相互作用の力である互いを結びつける力にたいして、電磁力の一種として、互いを遠ざけあい、はじき返す力です。これは距離の二乗に反比例します。つまり、近づけば近づくほど、反発力は強まるのです。このネックを克服しないと、放射能のないヘリウム4を灰とする凝集系内の核融合のメカニズムは理論モデル化できません。

 高橋亮人先生の独創性は、試料金属の結晶格子構造の物性に着目したところにあります。その結晶格子がもたらす「秩序」が、正四面体、正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体の五つの「プラトン正面体(プラトン立体い)」と呼ばれるものです。
 パラジウムとかニッケルなどの遷移金属の内部に捕捉され留まるようになった電子と陽子は、ある秩序に基づく興味深い振る舞いをします。これがユニークな「プラトン対称」というアイデアですが、単なる思いつきとも思えません。相当に高次元から降りてきたインスピレーションをすかさずキャッチして従ったのではないかと推察されて、私にはとても興味深いのです。核融合反応に不可欠な金属の結晶格子構造にたいし、陽子や電子がプラトン的正多面体の対称配置になる。それにより、クローンエネルギーが最小になり、クローン反発力をやすやすと乗り越えるあるポイントに達する。その瞬間、ほとんど時間を超えてt=0で美しい配置が出現している。そして、Dクラスターの形成に到る。つまり、常温(固体)核融合が起きる。この分野の研究は、すでに二十年の間に日進月歩で深まってきています。このプラトン対称構造に着目したモデルも、「水素化遷移金属の中では(d+d)融合反応が極端に起こりやすくなる」という仮定(フライシュマンの仮定)をはるかに凌ぐ発見に基づいています。

 ただ、ぶつかりあって融合するという偶然性の支配から、秩序や調和に基づき、必然的に核融合が起きるという点に、私は水と火が互いに與(く)むことをぬきにして森羅万象は存在し得ない、しかも4という数のもつ特別な意味を示唆している言霊の法則に通じるものを直覚しました。電気的に中性な中性子と+の電荷をもつ陽子から成る重陽子どうしは、いくらがんばってもクローン反発力に阻まれて核融合できません。それが、正四面体のそれぞれの角に重陽子と-の電荷をもつ電子が互いに向き合う位置関係をとって配置されるや、立体の中心へと重陽子が引きつけられるようにして凝集して核融合が起きます。このことが示すのは、いわばこれまでは自力的に行おうとしてもダメだったことを、隠れていた宇宙的な秩序のもつ調和力にのっかってしまいさえすれば、いとも簡単に奇蹟を行わされるということです。

 次回は、もっと詳しくTSCについて紹介解説しつつ、いよいよ言霊解を展開します。


※註1  水素の陽子一個と中性子一個からなる質量(核子数)が2の原子核に電子が加わった重水素原子(D)から、電子をはがしたものが、重水素(d)である。d+d→ddは裸の重水素間の核融合を表わす。これにたいし、重水素原子間の核融合反応はD(d+e)+D(d+e)→DDと表せる。ここで問題にするTSC理論は、Dが4個結びつく、4Dクラスター核融合モデル(He-4)です。


『Cold fusion 太陽がくれた知恵-常温核融合の言霊的解明』サヨナラ原発 第5回 

星の振舞うがごとく 


「どうして星が輝くのかというメカニズムを知っているのは世界で僕一人だ」

ひとりの男が婚約者にこう語ったと伝えられています。彼の名はハンス・ベーテといい、ドイツ生まれのアメリカの物理学者でした。この話が有名なエピソードとなったのは、この発見によって本人が1967年にノーベル賞を受賞したためです。

太陽は誕生以来、46億年にわたって輝き続けています。
そして、この輝きのもとになっているエネルギーは水素の核融合によります。

しかし、太陽がなぜ輝いているのかという、古代ギリシア時代からの人類にとっての謎が解けたのはつい最近のことでした。太陽の中で核融合が起きていることを確かめるという偉業を1950年代に成し遂げたのは、アメリカの天体物理学者で1983年にはノーベル物理学賞を受賞したウィリアム・ファウラー(1911~1995)らのグループでした。彼らは核融合に必要な温度を調べ、太陽のコアなら陽子の核融合が起こるという結論を得ます。
地球上では知られていなかったヘリウムという元素が、太陽のコロナを調べることで初めて発見されたのは1886年のことでしたから、それから半世紀以上を経て、こんどは輝きの原因である核融合のメカニズムにヘリウムがどう関与しているかが解明されたことになります。

太陽は、水素の原子核である陽子(p)同士の核融合反応からヘリウムを合成し続けていますが、このサイクルが終わるとさらに質量数や原子番号の大きい重い元素の原子核を生み出す核融合を繰り返してゆきます。そして、その過程で自由化されるエネルギーを源として、輝きを放っています。他の恒星にしても、その質量に応じて、どこまで重い元素を生むかはそれぞれ異なるものの、最低限、ヘリウムまでの核融合を続けることで光り輝いているのです。これこそが二十世紀前半の原子核物理学の進歩により、わかってきた事実です。

核融合とは、二つの原子核が結びついて一つになることです。
これを可能にするには、つぎの条件をクリアしなくてはなりません。

第一に、原子を構成する陽子と電子とが各々バラバラとなる「プラズマ状態」になっていること。

第二に、陽子同士の電気的な反発力(クローン斥力)を克服することです。

原子は原子核と電子から構成され、中心に位置するのが原子核ですが、原子核には陽子と中性子という二種類の核子があります。このうち中性子は電気的に中性で、電荷(電気の力の元となる、チャージ量)を有さない粒子ですが、陽子のほうは+の電荷を有しているので、原子核は必ず+の電気を帯電していることになります。
電子は陽子とは反対に-の電気を帯びているため、原子核の陽子と電子は+と-で引き合い、電子は周回軌道を外れてしまうことなく、陽子を中心としてその周りの周回軌道をグルグル回っています。

こうした原子同士がくっついて、それぞれの原子核同士が融合するには、電子の外れた、独立した陽子同士が出会う必要があります。ところで、先に述べた「プラズマ状態」といわれる高温の状態では、陽子と電子がバラバラになる現象が起こります。

では、「プラズマ状態」とは何か。活発に輝いている星の大部分をなすガスのガス分子が飛び回るスピードが加速化すると、そのスピードの二乗に比例する運動エネルギー自体もますます増大し(もちろん温度は上昇する)、分子同士の衝突がその激しさを増します。すると、分子がそれ自体を構成している原子に分解します。ガス原子の運動エネルギーの増大とともにガスの温度が上昇して、原子同士の衝突の衝撃が大きくなります。すると、互いの原子の周りを回っている電子がもぎ取られます。これが10,000,000℃以上で起こります。

そして、分離した陽子と電子は、あまりに速いスピードで動き回るために、電子は陽子に接近しても、陽子に捕まえられることなく、二度と再び原子には戻らなくなります。陽子の帯電している+の電気量と電子の帯電しているマイナスの電気量は等しいので、お互いにバラバラでありながら、ガス全体としては電気的に中性になっています。これがプラズマガスと呼ばれるガスの状態です。

しかし、これだけでは星がなぜ輝くのかを説明することはできません。
星が輝くエネルギーが生まれるには、互いに+の電気を有していることに起因する電気反発力のために相手を遠ざけ合って個々に独立している原子核の陽子同士が融合する必要があります。

この融合を可能にするには、プラズマ状態の水素ガスの温度がさらに上昇して、陽子の飛び回るスピードと運動エネルギーが高まることで、陽子と陽子とが高速度で接近する必要があります。太陽のコアにおける核融合の温度は、15,000,000℃です。これでも、ふつうならば核融合を起こすには不足の温度条件なのですが、地球の百倍もの大きさをもつ太陽の巨大な重力により、とてつもない高圧がかかっているという条件が加わるために、この温度でも核融合が可能になってしまいます。

ここで重要なことは、陽子と陽子が高速度でぶつかりあう結果、互いがくっつきあうことになるといっても、単にこれまで電気的反発力によって互いに遠ざけあっていた陽子間の距離という「壁」が突破できたと考えるだけでは、なぜ核融合に到るのかを完全に説明しきれないということです。その説明を十分に満たすには、さらに積極的な理由が必要です。陽子と陽子の間隔がある一定レベル以上に狭くなったときに、一気にふたつの陽子の隔たりを短縮してくっついてしまうのは、電気的反発力を上回る引力が利くようになるからなのです。この積極的なファクターこそが「核力」と呼ばれる力です。これは自然界に存在する四つの力(強い順に「強い核力相互作用」「電磁力」「弱い核力相互作用」「重力」)のうちの「強い核力相互作用」(一般に「強い相互作用」と称される)とも呼ばれ、陽子同士だけでなく、原子核内部の陽子と中性子、中性子さと中性子など、核子同士をも結びつけている力です。

このように、「核力」は陽子と陽子がある至近距離に達した時点で、両者が近づくのをそれまで妨げていた電気的反発力を凌駕するだけの強力な引力として作用します。

電気的反発力はその後も消滅することがなく存続するため、陽子同士はまた離れようとします。

ところが、自然はここで驚くべきシーンを用意しているのです。

 陽子と陽子がくっ付いたあとに、ふたつの陽子のうち片方の陽子が中性子に変わってしまうのです。

 中性子は電気的に中性ですから、こんどは両方の核子(陽子と、陽子から変化した中性子)の間には、+と+で互いに反発しあい、離れようとする力は、もはや働かなくなります。その結果、「核力」による「引力」のみとなって安定するというわけです。

 このときに飛び出るのが陽電子(+の電荷をもつ電子。反電子ともいう)と、ニュートリノです。陽子と中性子は安定して結びついたままとなり、重陽子(p,n)となります。

 陽子が中性子に変わるのは、「弱い相互作用」によるものです。反対に中性子が陽子に変わる場合があって、これが核分裂における原子核のベータ崩壊です。このときも同様に「弱い相互作用」が働いています。どちらもウィークボソン(weak boson)、あるいはWボソンといわれるもの(電気的には電荷がゼロで、地球をも貫通し、人体にも無害)が介在します。ベータ崩壊では、中性子の崩壊により、そこから陽子とWボソンが生じ、さらにWボソンからは電子(-)と反ニュートリノが出ます。核融合では、これとは逆に陽子が中性子に変わり、陽電子または反電子(+)とニュートリノが出ますが、Wボソンが関与している点は、ベータ崩壊のときといっしょです。

 ここまで行って、はじめて水素の核融合反応が起きたといえます。
 そのときには膨大なエネルギーが放出されます。これは核融合を可能にした熱のエネルギーを超えるもので、星を輝かせる元になるものです。

 先に述べたとおり、水素原子(陽子一個と電子一個、自然界でいちばん軽い元素である水素の原子で、原子番号1)の原子核を成していた陽子が単独で存在していた状態から、それら陽子同士が2個融合し、そのうち1個が中性子に変わり(陽電子とニュートリノが飛び出す)、重陽子(d)と呼ばれる物質を生みます。(これに電子が加われば、重水素と呼ばれる原子になる)重陽子の陽子数は、最初の陽子単独のときと同数の一個で、中性子が加わっただけですから、水素の同位元素(アイソトープ)で、その化学的(電気的)性質は、水素と同じです。
 さらにそこへ陽子がもうひとつぶつかって加わると、はじめて陽子が2個になり、水素元素とは異なる物質に核変換します。すなわちヘリウム(原子番号2)です。陽子が2個、中性子が1個、そして質量数(陽子数+中性子数)が3の新しい元素は、ヘリウム3と呼ばれます。1回目の核融合では陽子同士がくっついて、片方が中性子に変わり、重陽子が生まれ、そこにもうひとつの陽子が融合して水素からヘリウムへの核融合が起きる際、ガンマ線が飛び出します。
 さらに、ヘリウム3の原子核同士が融合すると、同時にそれぞれの原子核の陽子が飛び出し、全体で陽子2、中性子2、質量数4のヘリウム4ができます。
これが恒星(太陽)の中心部で起きている水素からヘリウムへの核変換をともなう核融合です。

 こうして、水素の核から、水素より質量の重い物質であるヘリウムの中心を成すヘリウム核への核変換が行われます。ヘリウムは二度と再び水素に戻ることがありません。非可逆的な反応を繰り返してゆくと、水素は減ってゆき、やがて核融合の元になる水素はなくなり、星を輝かせるエネルギーも尽きて、星の寿命が終わります。これは現在の太陽の半分くらいの質量の星の場合で、コアの温度が100,000,000℃(1億℃)に達しないので、ヘリウムまでしか合成できないためです。
 
 一方、太陽の質量の半分以上の質量をもち、コアがより高温の星の場合は、ヘリウムまでの核融合にとどまらず、それよりも重い炭素や酸素までの合成が進みます。誕生以来46億年の太陽は、まだ水素のp-p反応(陽子と陽子がくっつく)といわれる核融合からヘリウム4までのp-pサイクルと呼ばれる合成を繰り返している段階にあります。ふつうなら「弱い相互作用」ゆえになかなか起こり得ないはずのp-p反応を、コアにおける高温高圧のプラズマ状態と膨大な数の陽子のために非常にたくさん起こし続けますが、それもやがてはこの反応の元である陽子(水素)がなくなり、ヘリウムだけになることで終わります。そして、こんどは水素(陽子)よりも4倍重いヘリウムの重力でコアの高温高圧状態はさらに増し、ヘリウム核そのものの核融合が始まります。そうすると、炭素や酸素などの重い元素が合成され、最期には、もう核融合は行われなくなって、寿命を終えますが、それがあと50億年といわれています。

 ネオンやマグネシウムまで合成できるためには、太陽の8~10倍の質量をもつ星である必要があり、そうなるとコアは7億℃にもなります。太陽の10倍以上の重い星になると、50億℃くらいで恒星内部ではもうこれ以上は重い元素はつくられないという鉄がつくられ、それ以降は核融合反応が完全にストップし、星は急速に収縮して超新星爆発を起こして消滅します。このときさまざまな元素がつくられて宇宙に放出されます。(太陽に存在しない鉄など、地球に今ある多様な元素は、かつて存在した恒星の超新星爆発により、飛んできたものといわれます)
46億歳の太陽は今、水素から重水素、そしてヘリウム4への核融合を続けている段階で、あと50億年ほどの寿命を輝いて、やがて星としての一生を終えることになります。じつに壮大なドラマに嘆息を禁じえません。

 ところで、私の心に湧いたのはつぎのような問いかけでした。

 陽子が電子と別れたのはなぜか? 
 
 結ばれた陽子の片方が中性子に変容するのはなぜか?   

最初の質問にたいして、つぎのような答えが浮かびました。

 それは陽子と陽子が出会って結ばれ合うためである。 
 
 二番目の質問にたいしては、つぎのような答えが浮かびました。

 それは一度、結ばれたもの同士が永遠に離れないためである。 

 ……と、科学の言語が記述することはまずないでしょう。

 陽子と電子の離別は、高温高圧のプラズマ状態が<原因>で、陽子が中性子に変わったのは、弱い相互作用(Wボソンによる)が<原因>であるというのが、科学的言語の表現が為し得るせいぜいのところです。
 あるいは、偶数の陽子と偶数の中性子からなる原子核が安定なので、奇数個の陽子が[陽電子とニュートリノを出して]中性子に変わりやすいと説明するかもしれません。 
 そもそも、陽子数が変わり、異なる元素になるのはなぜなのか。それは宇宙の進化なのだ、進化のためなのだといってしまうのでしょうか。しかし、その進化の正体とはいったい何なのでしょうか。ダーウィンの進化論の中に果たしてその答えはあるのでしょうか。
 たとえば、太陽でヘリウムがつくられていたことが19世紀になってわかり、1950年代になってから、太陽の内部で核融合が起きていることがわかります。しかし、その前にすでに、最も重く不安定な元素であるウラン235に中性子が一個入りこむと、原子核がふたつに分裂し、そのとき莫大なエネルギーが生じるということを、ドイツの化学者オットー・ハーン(1879~1968)らが、1938年に発見しています。
 やがて人類はまず原爆をつくり、続いて水爆をつくり、そして原子力発電所をつくります。それはある観点からすると、一連の経験であって、その経験は、それを通じて何かを学ぶべくプログラミングされていた……と過去をふり返って、経験の意味を読みこむなら、そこには積極的な価値を認めるべき、ある目的が見えてはこないでしょうか。

 人類は太陽からヒントをもらう。ヘリウムという物質が見つかり、あの輝きは酸素によって火が燃えるという化学反応のエネルギーではなくて、核融合により生じた膨大なエネルギーによるものだとわかる。それの真似をして、人類が核を操作して、分裂や融合にともなう莫大なエネルギーを利用できないものかと考えた。しかし、それを平和目的ではなく、軍事目的に利用してしまった。そこに心の誤りがあると自覚したならば、こんどはその誤りを悔い改めて、同じ自然の力を、完全なる平和のために使うほうに心の周波数のダイアルをあわせることができる。そうした観点に立つなら、なぜ陽子が電子と別れ、陽子が中性子に変わるのかということを正しく問うことは、明るい希望に向かって人類が成長の道を一歩一歩歩んでゆく道の途上にあって、正しくガイドし、励ましてくれる重要なマイルストーンとして理解されくるのではないか……。

 目的論は科学の領域の外にあり、どうしてそうなるのかは説明できても、なぜそうであるのかを解き明かすことは、科学の仕事ではなかったと思います。
 どうして過去形で語るのか、皆さんは怪訝に思われるかもしれません。少なくても今までの地球の科学では、という限定のもとに話そうとしているからです。

 科学の言語を理解することに努めながらも、私の関心はどうしても神秘の領域からこうした不思議な現象に光をあててゆこうとするところに向かってしまいます。また、それが自分の役目なのかもしれないと自任する気持ちも少なからずあるようです。常温核融合現象という科学者が真剣に取り組んでいる現象にたいし、言霊学的なアプローチを行おうとするのも、このためです。

 私が魂を揺さぶられる関心領域とは、これまでとかく分離させられて扱われてきた物質と精神との関係があたかも十字架のように綺麗に交差して完全に調和する地点にあります。それを見出したいという気持ちと、今の物質次元を遥かに超えた高い次元の精神がここに形の世界となって現れる文明が顕現してくるのを、強烈に願う気持ちとは私の中でひとつです。

 プラズマガスの温度を上げるために費やした以上の熱が出る、核融合反応の反応熱を利用して発電ができないものか……。

 そういうことを、人類は考えたわけです。

 しかし、そのためにはプラズマガスの温度を上げないといけません。太陽における核融合は、15,000,000℃の温度の下で起きています。本来ならば、この温度では核融合は起きないというレベルですが、太陽でこれが起きているのは、コアでの特別な超高圧の条件によります。地上で同じことを起こすなら、100,000,000℃(1億℃)以上の温度が必要です。
 それには核融合反応が連続的に起きてくる必要があります。そのためには、どうしても熱が必要になる……というように、どこまで行っても、核融合は熱に支配されると考えられていました。

 それで、1950年代から「制御熱核融合計画」が始まります。そして、やがて「ITER」が発足し、世界各国が負担軽減のため共同で運営することになります。

 果たして制御可能な太陽を地球で実現化する試みがうまくゆくか。太陽で行われていることを地球で人の手によってやろうとしても、太陽は大きさで地球の100倍以上なので、その質量も地球に比べてとてつもなく大きく、この莫大な質量が星の中心部に向かう重力を強力なものにします。つまり、地球とは比較にならない高圧状態が太陽では可能になっています。その分、地球での熱核融合実験では、高い熱を生みだすことで勝負しなくてはならなくなります。(地球も太陽も球体になっているのは重力のためで、球体の中心部-核(コア)-でのガスは重力に圧縮されて高圧、高温となります。それだけでも物体は光を出しますが、星が輝くのは、むしろ水素による核融合の反応エネルギー(反応熱)のほうが、より本質的な原因になっています)
 このエネルギーを人工的につくろうとするのに、プラズマ状態を利用するために莫大なコストをかけて膨大な熱を生もうとしてきたのです。
 それでも、反応の結果、取り出されるエネルギーがコストをずっと上回りさえすれば、採算は取れます。巨額の投資のもと半世紀をかけた試みの結果、それも非常に難しいことがわかってきました。

 ここにもうひとつまったく異なる視点から核融合にアプローチしようとする人々がありました。
 それが常温核融合に取り組んできた科学者たちです。そこではもはや高温にするために熱をつくりだす必要はありません。

 彼らは核にたいし、単に運動エネルギーを高めて互いにぶつかりあわせるという力づくの態度からではなく、核に内在するであろう秩序的な知性を理解しようとして穏やかな態度で近づくことのほうにより多くの可能性を感じたにちがいありません。
 そして、常温での核融合反応の結果、熱核融合のように危険な放射線が飛び出すこともないことが、1989年のフライシュマンらの実験の結果、わかったのです。その時点ではまだまだ再現性は低かったものの、いったいこの現象は何なのだろうと、それ以降、熱心に研究を積み重ねる科学者が世界に何人も現れたのでした。

 まだやっと20年ちょっとしか年数を経ていないにもかかわらず、この分野は飛躍的な進歩を見ているといえます。だんだんと重水素(D)のふるまい意図がうかがえるような、実験モデルが完成してきました。私がいちばん注目しているのが、プラトン立体の結晶格子構造をもった水素化遷移金属の試料を媒介とする、みごとに秩序正しいモデルです。
 常温核融合のことがマスコミを騒がせたのは、ほんの数年の間だけで、ある時期を境にして取り上げられなくなってしまったのですが、これは見方によっては好都合なことなのかもしれません。

 人類がこれまでの価値観を完全に転換させ、飛躍的な意識の次元上昇を実現することにより創造されるはずの未来の文明の中心をになうと思われる神聖な領域の研究が完成する前に、不純な想念による行為で汚されることがあってはならないと考えます。

 最初に常温核融合のことを知ったとき、核分裂から生まれるエネルギーから核融合から生まれるエネルギーへと転換するとき、人類はどうしても避けて通ることのできない、重大な意識転換を経ずにはおれないということを、私は直観しました。
 これはもちろん二元対立(Duality)を超えて、統合(Unity)へと到る意識の道でありますが、このときに必ず、原子核の内部にある核子やそこから出る素粒子の振る舞いと人類の意識が関わりを持たなくてはならなくなると思ったのです。

 この分裂と二元対立から融合と統合へという方向性は、宇宙の創造進化の過程というより、目的への意思からして当然のことであって、上に述べた予感は、じつは私が長年、親しみ続けてきた山口志道の言霊学の中で示されていた法則によって、強いインスピレーションと確信を与えられたことでもありました。

 山口志道は別名『水火伝(いきのつたえ)』ともいわれる、『水穂伝(みずほのつたえ)』において、宇宙のあらゆる存在が、水と火つまり氣=水火(イキ)=陰陽のくみあい、からみあい、むつみあい、もやいあい(それぞれの漢字は、「與」「搦」「睦」「舫」)から生成され、水火(イキ)が「凝る」ことで、森羅万象や私たちの生命活動が営まれているということを五十音の法則として明らかにしています。

 そこには大調和の法則に貫かれた宇宙観が展開されていて、まさにこれからの人類がめざすべき世界を予言的に示してくれているかのようです。
 そして、陽子と陽子が出会って、片方の陽子が中性子となって安定し、こんどは重陽子同士がくみあい、新しいヘリウム4という物質を生みだす核融合の姿は、そうした大調和宇宙観をそのまま反映しているように私には思われてなりません。

 あたかも神が自身の行為を人類という鏡を通して観るように、人類はいまや太陽やそのほかの恒星の知性が行っている核融合のふるまいを眺めて、自らの内にある知性のふるまいを模倣しているかのように見なし、こんどは地上のほうでより自由に行う段階に来ていると思います。

 次回は実際にどのような実験が行われてきたのか、そしてどこまで進歩してきたのかということを、言霊の織りなす美しい世界とともに紹介してゆく予定です。
プロフィール

粂 潤一(くめ じゅんいち)

Author:粂 潤一(くめ じゅんいち)
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。