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音の響きと言霊の法則

サラサラ流れる水。

サラサラとした粉雪の手ざわり。

笹の葉サーラサラ♪

サラッとした絹の手ざわり。

さらりと受け流す。

谷崎潤一郎作「細雪(ささめゆき)」

さやかなる月(清かなる月)。

サッとひと拭き。

「サ」の言霊の音の響きから浮かぶイメージ。

それは皆さんのなかでは、どのようなものでしょうか。

抵抗なくスムーズな感じ。
よどみなく流れる感じ。
あっさりとした感じ。
こまかな感じ。
繊細な感じ。

シャープな語感。
清潔感。
清らかな感じ。きよまった感じ。
スピーディな感じ。

では、坂や栄えるはどうか。去るはどうか。幸はどうか。
「小夜(さよ)更けて」はどうか。

音の響きからだけではわからなくなってきます。

つまり、感覚的につかめる部分とそうでない部分が
あることがわかります。

そして、なぜ言霊の法則を知る必要があるのかという
ことも、そのあたりにあるんです。

この法則という言い方はなじみにくいかもしれないの
ですが、ひとつの音にたいして、いくつもの意味が
多義的に属しているとき、それらすべてが法則になり
ます。

ところで、「サ」という言霊の法則にはつぎの八つが
あります。

[サの音の八つの法則]
割別也。
細也。
小也。
少也。
短也。
誘也。
放也。
去也。

 この中には、細かいとか、小さいとかを意味する法則があ
って、さきほどの繊細な感じとかよどみなく流れる粒子
みたいな感覚と一致します。
 でも、それ以外に関してはどうなのでしょうか。

 それがわかってくると、もっと深くわかってきそうです。
 これを理解するには、「サ」がいったいどんな性質
をもつものなのかということを知る必要がでてきます。

森戸の夕照(2009.1.8)

 サ行は、そのどれもが水の霊です。
 この水は軽く澄み昇るという性質のものです。

 いちばんわかりやすい説明をすると、イネ(稲)が育つさま
を思い浮かべてみてください。
 まずは、田んぼの水のなかで種子である籾(もみ)が発芽しますね。
 それには、必ず水に火がくみあわさる必要があり、水と火が出会ってはじめて萌す(きざす)、つまり芽が出るのです。
この出会いの働きをするのがじつはソの言霊です。

 ソで水と火が出会います。

 セでそれらふたつがくみあいます。

 スで一なるものをめざして澄んできます。

 シで昇り始めます。

 水は根から吸い上げられ、作物を成長させます。
だから、サ行の言霊には「昇水(しょうすい)の霊」といわれるものがあるのです。

 それと同時に、イネがどんな感じで成長してゆくのかというと、それは背が伸びるだけでなく、だんだんと分かれてゆきます。

 イネが育つにつれ、苗が大きくなりますが、それは枝分かれの数が増えてゆくことです。葉っぱがいくつにも分かれ、夏になると、青々としてのびたイネが風にそよいでいます。
 田植えのときには、せいぜい二、三枚だった葉っぱが、たくさんに分かれてゆくのが「割き別れ(さきわかれ)」といいます。

 いよいよ昇り極めたところで割き別れ(さきわかれ)ます。
 これがサの音の言霊の本質なのです。

 そうすると、八つの法則の中で、細かいことや小さいことがどうして割き別れ(さきわかれ)と同じ言霊のグループにはいっているのかがわかるでしょう。

 山口志道は、「ものみなすべて進み極まれば、さきわかれるものだ」と述べています。
その例として、一粒の籾は実るときは万倍になることをあげています。
 籾から発芽した苗が成長していくつにも分けつ(稲の葉が増えること)し、青々として風にゆれる稲穂はやがて黄金色に色づき、たくさんの実をつけて収穫の季節を迎えます。 

 ここからすると、サ行の言霊は、まさに創造と繁栄そのものの働きをしているといえます。

 面白いのは、分かれれば分かれるほど細かくなり、小さくなるのに、逆に全体としては、栄えることになります。
欲張って独り占めにしようと思うと、たしかに家も会社も富を蓄積して大きくなってゆくことになりますが、その分、わかちあえなくなります。

 さて、どちらが豊かといえるのでしょうか。

 言霊秘書の「水穂伝」では、しあわせを表す言霊は「シ」です。
 そして、「シ」は「サチ」の約まった(つづまった)言霊だといいます。
 (sachi→s+iでシ)

 ということは、一粒のお米が万倍にもなる稲作に幸せの本質を見ようとしていることになります。

 さて、最初のサラサラと笹の葉が風に鳴るような、繊細で清らかな世界から、繁栄の世界に行ってしまいました。

 でも、どこか通じている気がしませんか。

 サラサラした血液が体じゅうをめぐっているかぎりは、私たちは健康でいられます。
 経済も滞るといけません。お金の流通速度が失速してしまうと、不景気になるし、どこかに富がかたよって蓄えられれば経済は不健全になるといえます。
 人と人との交流がさかんであれば、町でも活気やぬくもりがあり、発展するし、それは家庭も学校も企業も社会もみんなそうなのではないでしょうか。

 ナノテクノロジーという技術が思い出されましたが、細かければ細かいほど、いろいろなところへ入りこめるし、異質なものともなじみやすく、循環もしやすいのではないかと思います。

 これは呼吸にもいえます。
 焦ったり、あわてたりすると、荒い息づかいになります。
 怖いと息を殺します。何かにとらわれすぎると、呼吸が浅くなったり、乱れたりします。
 吐く息を細く長くしてリズミカルに呼吸を行うときには、精神も安定し、平静でいられ、爽快な気分になっています。

 これによって、体内を血がよくめぐることができるわけですね。

 このように、日本語の「サ」には、単にサラサラとかサッとのような音からイメージされる感じだけではなく、いろいろな意味が互いに有機的に結びつき合っているような、たいへん滋味豊かな果物のような、ジューシーな味わいがあるということが、わかっていただけたかと思います。

今夜は、このへんで。
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粂 潤一(くめ じゅんいち)

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